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茅の輪と夏越の祓。茅の輪のくぐり方の作法は?水無月を食べるのはなぜ?

茅野輪
6月30日は、1年のちょうど折り返しにあたり、各地域の神社では
「夏越の祓(なごしのはらえ)」の神事が執り行われます。

夏越の祓とは

6月30日に、半年間の厄を祓い、残り半年の無病息災を祈願する行事です。

 [ 夏越の祓で行われる主な神事 ]

  •  茅の輪くぐり
  •  人形流し

茅の輪をくぐった後、人形(ひとがた)で身体を撫で神社に納めます。
納められた何千体もの人形を川に流して、罪や穢れ(けがれ)を祓う
「人形流し」が神職によって行われます。

人形は神事の前に配られるので、息を吹きかけて穢れを移します。

茅の輪くぐりとは

茅の輪の茅(ち)は、茅萱(チガヤ)・菅(スゲ)・薄(ススキ)の総称で
これらで造った大きな輪をくぐって通り抜けると、
疫病や罪穢れが祓われ、災難から逃れられるといわれています。

茅の輪の起源は、

善行をした蘇民将来が、茅の輪を腰につけて災厄から免れたという神話から
茅の旺盛な生命力が、災いを除く力を有していると考えられてきました。

茅の輪のくぐり方

茅の輪のくぐり方は神社によって多少のちがいがあるかも知れませんが、
おおむね次のとおりです。

[ 茅の輪くぐりの作法 ]

・ 茅の輪の前に立ち、軽く礼をして
・ 左足よりまたいで、左回りに1廻り
・ 次に右足よりまたいで、右回りに1廻り
・ もう一度左足よりまたいで左回り
・ 最後に左足よりまたいで神前に進む

このように横に8の字を描くように3回くぐって神前に進み、
二礼二拍手一礼、と参詣します。

YouTubeに茅の輪くぐりの様子がアップされていました ↓

茅の輪をくぐるとき、

『水無月の夏越の祓えする人は千歳(ちとせ)の命延ぶというなり』
と唱えながらくぐると、夏の厄災から免れるといわれています。

夏越の祓と水無月

旧暦の6月は、別名”水無月”と呼ばれます。
これにちなんで、6月に食べる和菓子で”水無月”があります。

三角形の白い外郎(ういろう)の上に小豆餡をのせたものです。
関西では6月に入ると、どこのお店やスーパーでも出回るので
必ずと言っていいほど、一度は皆口にするでしょう。
水無月
この”水無月”には意味があります。
三角形は、氷室を表わし、小豆は悪疫祓いの意を表わします。

 ・白色・・・・・清浄無垢
 ・小豆色・・・・魔除け
 ・三角形・・・・氷

宮中では、夏越の祓の禊(みそぎ)の日に氷室の氷を口にすることで、
夏バテから身を守る年中行事でした。

氷は貴重なもので、一般大衆には手に入らなかったので、
薬の”外良”からきている外郎を三角にして、氷室に見立てたのです。