学校や企業の制服は、年2回春と秋に、それぞれ冬服から夏服、
夏服から冬服へと、衣替えが行われます。
一般的に、6月1日と10月1日で行われていましたが、
近年の温暖化で、5月1日と11月1日に変えているところもあるようです。
この ”衣替え” の歴史は古く、平安時代の宮中行事から始まったそうです。
四季のある日本ならではの習慣といえますね。
各家庭でも、これに合せて夏物・冬物の衣替えをする方が多いことでしょう。
天気が続いて湿度の少ない10月は、秋の衣替えにちょうどいい環境です。
夏物をしまう前に注意すること
夏は汗を多くかくので、襟周りや脇の下辺りなど、
ちゃんと洗濯していても、見えない汚れとして残っている場合があります。
これが、黄ばみや衣類のニオイの原因となります。
黄ばみやニオイを防ぐには
この皮脂やたんぱく質を分解する 酵素 の入った、
弱アルカリ性 の洗剤を選ぶのがポイントです。
お湯のほうが酵素がよく働いて効果的なので、
40℃~45℃の湯に1時間ほどつけ置きして洗います。
通常の洗濯時でも、すすぎをした後
クエン酸を溶かしいれて仕上げると、黄ばみにくくなります。
衣替えをする利点は、
(以前、買ってしまい込んでそのまま忘れてしまって、
一度も着ていないカーディガンが出てきたことがありました)
- 要るものと要らないものが、区別できる
- クローゼットや収納ボックスを開けて、風を通す(ついでに掃除)
この、溜まったホコリを取り除く、って、けっこう重要です。
しまってあった衣類をだしたとき、虫食いで穴があいていることがありますが、
これは、ホコリをエサにしている ヒメマルカツオブシムシ が原因です。
羊毛や絹など、動物性たんぱく質が好物ですが、
食べこぼしのシミやホコリなども食べます。
防虫剤のいろいろ
防虫剤には、ニオイの有るものと無いものがあって、それぞれに特性があります。
ニオイの無いピレスロイド系のものは、他のものと組み合わせて使えますが、
ニオイの有るナフタリンやショウノウなどは、
併用すると、ガスがたまって変色するおそれがあるので注意しましょう。
- パラジクロルベンゼン・・効き目がはやい → ウール・シルクなどに。
- ナフタリン・・・・・・・効き目は遅いが長く効く → 雛人形や出番の少ない衣類
- ショウノウ・・・・・・・樹木の香り 5~6ヶ月の効能
※ 化学物質過敏の方は、ニオイの有る無しにかかわらず、
防虫剤の使用は控えた方がいいでしょう。
防虫剤の置きかた
防虫剤が気化した成分は、空気より重いので、
上から下へと溜まっていきます。
衣類の上に置くのがポイントです。
湿気にも注意!
収納ボックスにしまい込んだ衣類を取り出したとき、
湿っぽくなっていることがありませんか?
暖房を使っていると、どうしても湿気が溜まります。
収納ボックスなら、上と下に、
クローゼットなら、下の四隅に除湿剤を置きましょう。
しまい込んでいた秋冬もの衣料の手入れ
ニット製品のシワ取り法
ニット製品は、上からアイロンを押さえて触れると、
表面の毛がねてしまい、風合いがそこなわれます。
- 生地から少し浮かせて、アイロンの蒸気だけをあてる
- 蒸気をあてたら毛の流れに沿って、手でなでるようにする
- ウールのコートなど大きいものは、浴室にかけておく
お風呂の蒸気を利用して30分ほど干します。
ダウンジャケットの復活方法
ペッタンコになったダウンは、乾燥機にかけるとふっくら感がもどります。
- 霧吹きで表面を濡らす程度に水分をかけて、ファスナーを閉じて裏返す
- 丸めたタオル(2~3個)と一緒に乾燥機に入れる
乾燥機が回って中でたたかれることで、ダウンに空気が入りふっくらします。
丸めたタオルは、その”たたき効果”を強くするためです。
ウールのジャケットやコート
はじめは逆撫でするようにブラッシングして毛を起こし、
そのあともう一度ブラッシングして、表面を整えます。
着る前には、布用の撥水スプレーを軽くかけると、汚れの防止になります。
ちょっとした心がけで、衣類を長持ちさせることができますね。